まず坐骨神経は腰から足にかけて伸びる、非常に長い神経です。
何らかの原因で坐骨神経の動きを妨げることで、神経が圧迫され下半身に痛みや痺れなどを起こします。
このような症状の総称が「坐骨神経痛」と呼ばれます。

一般的に原因は、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、すべり症など腰椎の変性、筋肉の衰えが挙げられます。

しかし、国際腰痛学会で発表された研究(Norbert Boos 1995年)によると、腰に痛みのない人を検査した結果、76%もの人にヘルニアが見つかり、椎間板の変形も認められたそうです。

つまり、画像診断でそれらの異常が見つかったとしても、痛みを起こす原因ではない可能性もありますし、そこを手術をしなくても改善する可能性も大いにあります。

また、他にも股関節・殿部・大腿後面・膝裏・下腿後面・足裏、、など坐骨神経痛の原因になりうる箇所は挙げるとキリがありません。

どの部分が痛みを引き起こしているのか正確に検査して施術しなければいけません。

坐骨神経痛を改善するためには、腰を牽引する、腰に電気を当てる、痛みのある箇所に湿布を貼る、温める、マッサージするなどの治療方法があります。それらの方法は確かに有効かもしれません。

しかし、腰や痛みのある箇所だけで判断していては改善は運まかせ。一時的に改善してもぶり返してしまう可能性も高くなってしまいます。